
総長っていったい何をしているのか、疑問に思っている皆さんも大勢いるかと思います。ここでは、私が日々取り組んでいる仕事やその中で感じたことなどを、自由闊達に紹介していこうと思っています。
6月13日
本日は2つ講演があったので、声が枯れてしまいました。
午前中は、全学教育科目「bt365体育在线投注_365体育手机版 -【官方认证】の歴史」、この科目の1回を総長が担当して、bt365体育在线投注_365体育手机版 -【官方认证】の現状とこれからのチャレンジを語る、というものです。工学部を中心に1-2年生が参加してくれました。終わった後に出身地を聞いたところ、やはり大半が東海地区、もっと全国から学生を集めたいところです。留学についても聞いてみたのですが、すでに留学をした学生は1名だけ、今後してみたい、という学生もそんなに多くなくてちょっと心配になりました。行かない、という学生は、やはり語学に自信がないとのこと、これは習うより慣れろ、短期間でも留学してみると英語を学ぶモチベーションも一気に高まります。
午後には、理学部の物理学教室主催の憲章記念講演会で話をしてきました。今回のテーマが、「大学における労働時間と研究エフォート」というものなので、国際卓越研究大学で研究エフォートを50%に上げる、と公約していることから声がかかりました。私の講演自体は、「研究者は労働者か? 裁量労働制、テレワーク、そして研究時間エフォート50%へ」というタイトルで30分ほど話させてもらいました。
物理学教室憲章というのは、1946年6月13日に定められたもので、教授が全権を握る講座制から、共通の研究の興味を持つ人たちが集まって作る「研究室」という組織に変える、ということを決めて、そのためのルールとして定められたものになります。第1条で、物理学教室の運営は民主主義の原則に基づく、というのは時代の空気を反映したものだと思います。それにしても、この組織改変は、まさに独立PIとグループ?クラスター形成を主軸にしている今回の我々の国際卓越研究大学の申請内容を先取りしているものと、あらためてびっくりさせられました。
6月11日
本日は、朝、刈谷高校へ自宅から直接行ってきました。SSH(スーパー?サイエンス?ハイスクール)の行事の一環として、全校生徒に宇宙の話とbt365体育在线投注_365体育手机版 -【官方认证】の宣伝をするのがミッションです。
行ってみて驚きましたが、体育館で、全校生徒1200名に向かっての講演です。広い会場だと、後ろの方に届けなければと思うせいか、消耗が激しいです。少し長めに話してしまいましたが、宇宙に興味を持ってもらえたものと思います。SSH担当の教員、本学の理学部の卒業生で修士修了の方でした。教員養成系の大学ではないですが、刈谷高校の理科の教員には名大卒が多いそうです。是非、一人でも多くの学生さんがbt365体育在线投注_365体育手机版 -【官方认证】を選んでくれると嬉しいです。
講演でかなり疲れているところだったのですが、午後には、コモネ(Common Nexus)の内覧会に行ってきました。
前に見た時は中身、コンクリートが剥き出しでしたが、什器が入ったり床の絨毯や壁の色のおかげでしょうか、今回は相当明るい印象を受けました。学生がパソコンを開いて勉強できるようなスペースもそこかしこにあり、電源もありますのでみなさん競争で使ってくれるのではないでしょうか。一部のスペースは会員限定で、現在募集中とのこと、本学の学生は特別割引ですので、コモネを使い倒してやろう、という学生さんにはおすすめです。7月1日のオープンまで写真等は公開できません。7月1日の16時が一般向けのオープンですので、楽しみにしてください。
6月10日
本日は、午前中には、秋の卒業式?入学式の打ち合わせ、具体的にはゲスト決めなどを行いました。午後は、東海?信州地域の大学の集まりC2-FRONTSの学長懇談会が駅前のJRゲートタワーカンファレンスで行われました。
C2-FRONTSには高専の校長先生も参加されていて、今回一番盛り上がったのは、高専との具体的な連携の進め方です。本学も工学部を中心に3年次編入の高専生を受けいれています。モティベーションが高く、また技術を学んでいるのでよく手が動くということで、とても評判が良いです。学部、収容定員管理の問題で多く受け入れられないのが本当に残念です。
6月9日
本日は午前に定例の運営会議があり、午後に台湾の世界最大の半導体企業であるTSMCの関係者の表敬訪問を受けました。
TSMCは熊本に工場を作ったりして今一番ホットな企業です。今回は大学共同研究統括のマーヴィン?チャンさんら4名とオンライン参加の方々でした。今日、「TSMC Semiconductor Day」をbt365体育在线投注_365体育手机版 -【官方认证】で開催するにあたっての表敬になります。
TSMC、すでに日本の多くの大学と教育や共同研究での連携を進めていらっしゃいます。今回、本学の低温プラズマ科学研究センターやエネルギー変換エレクトロニクス実験施設(C-TEFs)などを見学いただいたので、TSMCの方々にも本学との連携の具体的な形が見えてきたのではないでしょうか。期待しています。
夕方には、毎年行われている本学農学部とタイのカセサート大学、カンボジア王立農業大学の3大学で行なっているフィールドワーク研修、bt365体育在线投注_365体育手机版 -【官方认证】での研修が修了するのを記念してさよならイベントがあり、出席してきました。学部の3年生が対象になります。
なんといっても3大学ともに圧倒的に女子学生比率が高いのにびっくりさせられました。みんなすごく明るくて元気です。カセサート、カンボジア王立農業大学からは、記念品をいただきました。ありがとうございます。途中からは、各々の大学が工夫を凝らしたダンスなどを披露。名大は、ジャンケンをして負けた人が後ろにつく、というゲームでした。まずこれで会場の雰囲気をあっためて、カセサートの学生が何種類ものダンスを披露、最後の方は会場を巻き込んで踊っていました。カンボジア王立農業大学も同様、私も引っ張り込まれてちょっとだけ踊る真似をする羽目になりました。みなさん本当に仲良くなって、楽しい一夜でした。明日には帰国の途につくとのことですが、秋には名大が二手に分かれて両大学を訪問します。その際には、どうかよろしくお願いします。
6月8日
週末、学内は名大祭で賑わっています。
土曜日の晩、帰りがけに豊田講堂の前の舞台をのぞいてみたら、多数のアイドルが踊っていました。アイドル研究会、と言うので本学のサークルかと思ったら、お隣の南山大学のサークルでした。
日曜日の午後も少し見てまわりました。豊田講堂の前の舞台では縄跳びのパフォーマンス、見事でした。グリーンベルトではジャグリングをしていたり、テントの中で「スライム叩き」をやっていたのですが、学生がスライムを出したり引っ込めたりするのをお子さんが叩く、と言う人力版モグラ叩きでした。なんだかほのぼのしました。食べ物の屋台もたくさん出ていて、人がたくさん並んでいましたので、上々の売上だったのではないでしょうか。豊田講堂の中ではイベントもやっていたようですが、行列ができていたのでパスして総長室に帰ってきました。
今回、名大祭は予算的になかなか厳しくクラウドファンディングなどもやったようです。ニュースにもなっていました。学生が自分たちで作り上げる祭典ですが、皆さん、来年以降も少しずつで良いので協力していただければ幸いです。
6月6日
昨日の夕方から名大祭が始まって、学内が賑やかです。
今日は、午前中に文科省の視察などがあり、午後イチには愛知学長懇話会がオンラインでありました。愛知県にある大学の学長の皆さんに出席いただき、年2回定例で行っていて、今回が94回目となります。
前年度の決算の承認、今年度の事業計画案?予算案の承認など必要な事項の他、来年に迫った愛知?名古屋アジア?アジアパラ競技大会について、懇話会の下に作られた専門委員会からの報告や、大会の組織委員会からの情報提供?協力のお願いなどがありました。ボランティア、まだ募集しているとのこと、本学からも応募してもらいたいですね。
愛知学長懇話会の後は、京都駅まで移動して、村田学術振興?教育財団の理事会?評議員会に評議員として出席してきました。この財団、自然科学、人文?社会科学系の研究助成や研究者海外派遣援助などを行なっているのですが、最近高等学校に対して、モノづくり教育支援?STEAM教育支援?STEAM研修支援なども始めました。また、今回から文理?融合のテーマに対する研究助成もスタート、どんどんと発展しています。本学からも多くの方に応募いただいているところですが、まだまだ発展していますので、積極的な申請、よろしくお願いします。
なお、この財団のスポンサーは京都市に本社がある村田製作所、コンデンサー、特に超小型なコンデンサーで強みを持つ会社です。皆さんの携帯にも1000個ぐらい村田製作所のコンデンサーが使われているそうです。会社の原点は碍子(ガイシ)を焼いて売っていたところからとのこと、昨日の日本ガイシとの不思議な縁を感じました。
6月4日
本日は、午前中は定例の東海機構役員会、午後には文部科学大臣政務官の来訪、YLCセミナー、そして宇宙戦略基金事業SX開発拠点に新たに採択された拠点のキックオフ会議、とイベントが目白押しでした。
いらっしゃった大臣政務官は、金城泰邦衆議院議員、沖縄県のご出身の方です。かりゆしウェアで来られました。目的は、bt365体育在线投注_365体育手机版 -【官方认证】の施設の視察、特にイノベーションコモンズと、防災関係について興味があるということで、減災館やNICを見学いただきました。それに先立って、豊田講堂の応接室で意見交換をさせていただき、地域の防災の観点から重要な体育館などが老朽化してクーラーもつけられていない、ということなどをこの機会ですので、アピールしておきました。もちろんイノベーションコモンズとして、研究ではITbMやC-TECs、EI創発工学館といった特徴のある建物、社会連携ではNICやTOIC、開所間近のCommon Nexusといった建物の宣伝も大学の航空写真を見ながらご説明差し上げたところです。あとで事務方に伺ったところ、とても満足して時間をギリギリまで使われて東京に帰られたとのことでした。
YLCセミナーは、毎回2名のYLC教員が最新の成果をわかりやすく他のYLC教員らに説明する、というもので、今回は、脳神経関連とGaN半導体関連の二つの話でした。どちらもトークがわかりやすく工夫されていて、中身もドキドキするような新しい研究成果で、とても楽しめました。お二人ともアメリカでの大学院生としての経験また研究経験があるということだったのですが、果たして現状のアメリカの状況をどのように考えているのか、伺ってみたいところです。
SX開発拠点ですが本学が代表機関の「デトネーションエンジン?宇宙推進工学革新研究拠点形成」というものになります。今年度からスタート、未来材料?システム研究所の笠原先生を研究代表者に、JAXAとともに、JAXAを超える研究成果を創出することを目的に進めていきます。今回は、角南篤プログラム?オフィサー(PO)と、JAXA側になりますが、JAXAのジェネラル?プロデューサー(オンライン参加)、プロデューサーの方など6名が本学に来訪、拠点側も、室蘭工業大学はじめ連携機関の研究分担者の皆さんにもお集まりいただき、大人数で笠原先生の実験室などを視察させていただきました。JAXA側の期待の高さをひしひしと感じるキックオフ会議でした。実験室の新設など、必要なサポートをしっかりとして、大学としても支えていきたいと思っています。
この機会にPOからは拠点認定の盾を贈呈いただきました。
(写真:宇宙戦略基金事業SX開発拠点キックオフ会議における視察等の様子)
6月2日
午前中には、電波の日?情報通信月間記念式典に行ってきました。総務省関係のイベントになります。
6月1日の電波の日を祝っての式典ですが、この機会に「電波の日」東海総合通信局長表彰、「情報通信月間」東海総合通信局長表彰、東海情報通信懇談会会長表彰が行われます。今回は、名大関係者がいなかったのは残念でした。ただ東京で既に表彰式のあった「電波の日」総務大臣表彰では、法学研究科の林秀弥教授が受賞されました。昨年の草野宇宙地球環境研究所教授に続いて2年連続、嬉しく思っています。林先生、おめでとうございます。
午後、打ち合わせの後は、共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)地域共創分野「地域を次世代につなぐマイモビリティ共創拠点」のプログラムオフィサーらによるサイトビジットに出席をしてきました。
全体の説明だけでなく、各々の研究開発課題の進捗状況をまとまって聞くことができたのでよかったです。プレゼンだけでなく、電動車イスの自動運転、セントレアの駐車場にある車の自動運転をNIC館から遠隔アシストするなどのデモもあり、盛り沢山なサイトビジットでした。
本拠点、今年が中間評価になります。各々の課題はしっかり進捗しているので、全体を調和させながら後半に向けたビジョンを準備して評価に臨んでいただきたいと思っています。森川先生はじめチームの皆さん、期待しています!